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星原昌一のかごしまぶらり歩き

第13回 鬼火焚き

一月七日の明け方、まだ夜の明けない真っ暗な道を行くと田んぼの中で真っ赤な炎が見え、子供たちが炎を囲んで書初めなどを燃やしている。
戦後二十年程は途絶えていたが、昔を懐かしんでしだいに復活、県内各地でいまは盛んに行われている。以前は14歳をカシラにした子供達が、自分達でなにもかもを仕切って行っていたが過疎 zのせいで子供の数が少なくなり愛護会などの親が手伝って行われている。
田んぼの中に築かれる。中心の柱を囲んで四本の柱が孟宗竹で立てられ、その中に正月に使われた松飾り、しめ縄が置かれカヤや松葉などが燃えやすくなるように大量に詰められる。
地区で造られる形、材料も違うが、県の北部の大口市付近では杉や檜の丸太を四角形に組み合わせ高く積み上げられる。
火が燃え出すと中に入れられた、生竹が「バーン、バーン」と音を立てる。魔を払い家庭安全、健康を祈るのだ。
餅を竹の先につけて焼いて食べるのが、子供達の楽しみ。

鬼火焚き