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星原昌一のかごしまぶらり歩き

第31回 燃える桜島

数年、息を止めていた活火山桜島が活動を始めた。現在は昭和火口から噴煙を上げ、風向きによって鹿児島市内にまで火山灰を降らしている。
鹿児島県の県都である鹿児島市の正面、錦江湾に浮かぶように聳える標高1,117メートルの桜島。
噴煙を青空に上げる勇姿は、薩摩男のたくましさにもたとえられ遠く古里を離れた人たちの郷愁ともなっている。
ひとたび活動を始めると猛々しく、真っ赤な炎を噴き上げ砂礫を市内まで運び降らす。町を埋め尽くすのではないかと思われるほどの降灰に、市民は桜島の方を見ながら溜息をつく。
いつに終わるのか自然の成すことには手のうちようもなく、毎日早朝から灰を除く作業車を見つめるだけ。
この数年、そのような活動が収まり、ほっと戸外での食事などを楽しんでいたが、また活動を始めた桜島。これからどれほどに、市民は息をひそめて見守っている。

燃える桜島