鹿児島は美人の産地である。それも吸い込むような野性的な二重まぶたの大きな目。
きらきらと輝きを惑わせるような瞳は、南国の女性の特徴である。
ものおじせずはっきり口をきく。
「容貌のもっとも美なる点は、おそらく眼であろう。丸く大きい。そのうえ二重まぶたがえもいわれぬ愛敬を備えている 」
明治四十五年の鹿児島の状況を県外人の目で見た大阪毎日新聞の記事である。
「無邪気で活発で、楽天的で、あくまでも快活である。悪く言えばおてんばであるが、善意に解すれば男性にひとしく直情怪行で、我が国にたぐいない西洋的な女性である 」
このような評で書いているが、はるか明治の時代にでも、魅力あふれる女性郡に圧倒されたであろう書き方だ。
きらめく太陽の光のもとに育った鹿児島の女性は、底抜けに明るい。
2014年12月20日