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星原昌一のかごしまぶらり歩き

第5回 夢の砂浜 与論島

東洋の真珠と言われる与論島は、鹿児島県の最南端にあり、沖縄が海の彼方にかすんで見える。
周囲21.9キロ。鹿児島市から530キロ、船で20時間、航空機で1時間50分もかかる。
サンゴ礁に囲まれた海はあくまで透明であり、浅いところから深い海まで色はコバルトブルーから濃い藍色までの変化が美しい。海辺にはアダンの葉が風にそよぎ、モクマオウの木が厚い日差しを避けてくれる。
その中でも与論島の魂のような、百合ヶ浜は島の東側、大金久海岸から約1.5キロ沖合いにある。リーフの両端の切れ目から砂が寄り集まって造られた島で、干潮のときだけ浮き上がる島である。
海と空が溶け合う、その中に自分を置けば魂が吸い込まれていく思いがする。
与論島は、多くの文化人たちを魅了した。
いまは亡き作家の森瑶子さんは、与論にほれ込んで別荘を造っていた。そこを訪れる知人たちは、その美しさにみな心動かされたという。
作家の五月寛之さんもまた、百合ヶ浜を一目見て「おれもここに住みたい」と叫んだという。

夢の砂浜 与論島