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星原昌一の西郷の足跡を歩く

第17回 西郷墓地

鹿児島市下竜尾町の高台に登ると、正面に青い錦江湾、大きく噴煙を上げる桜島が正面にドーンと座る。右手には最後の激戦地城山がある。市街地でも最高の景勝地にある西郷墓地は、いまも墓に詣でる人は絶え間なく香煙は絶えない。西郷隆盛を中心にして桐野利秋、別府晋介など、南洲墓地(浄光明寺墓地)には西南の役で戦死した人たちの墓が並んでいる。
始めは西郷以下40名が葬られ、明治12年には224名の遺骨も改葬し、明治16年には県外で戦士した遺骨も改葬されて、2023人が埋葬されている。
中にはわずか14歳で戦死した伊知地末吉・池田孝太郎。山形県庄内から私学校で学び参戦した伴兼之、榊原政治の墓もある。
西郷の首級にはいろいろと説があり、流れ弾も西郷が官軍陣地に向かおうとして、桐野利秋が虜囚の辱めにあわぬように、後ろから鉄砲で撃ったという話もある。首の存在にしてもさまざまな説があり、さらし首を恐れてどこか隠したのではないか。などいくつかの話があると言われている。
英雄は時代の要求で生まれ、成し遂げたときは必ずしも心豊かに恵まれた環境になく、悲しく消え去る運命になっているのだろうか。

南洲墓地
南洲墓地
西郷さんの墓(南洲墓地)
西郷さんの墓(南洲墓地)