鹿児島県内の七月は、毎夜開かれる六月灯と呼ばれる夜祭りが賑やかです。鹿児島市内、県内各地の神社、お寺などで、それぞれ決められた日に沿道にすらり灯篭が並び、宵ともなれば火を灯されて、浴衣を着た若い女の人たち、うちわ片手の親に手をひかれた子供など、そぞろ歩きを楽しんでいます。
露天ではスルメ焼き、かき氷、お面などを売り、金魚すくいが人気を呼んでいます。
薩摩藩十九代の藩主島津光久が、鹿児島市新照院に上山寺観音寺を建立したとき、入佛の夜に多くの灯篭を献灯したのが始まりとされています。
九、十日は、川辺郡知覧町の豊玉姫神社の水車で動くからくり人形が人気があります。その年によって出し物が違いますが、それぞれ昔話からとられて、たくさんの人形がさまざまな動きを見せてくれます。
十五、十六日にある鹿児島市の照国神社の六月灯は、県内最大夜祭です。境内までの大通りには、道わきには夜店が二重に並び、2、30万人の人が賑わいます。